人気ブログランキング | 話題のタグを見る

シクラメン・ヘデリフォリウム

この時期に咲く原種シクラメンのシクラメン・ヘデリフォリウム(591)は、花は地味ですが貴重な花と言えます。
シクラメン・ヘデリフォリウムに初めて出会ったのは1990年に開かれた花博でした。温室の中でしたが、「普通のシクラメン」より小さくて高山植物みたいな原種のシクラメンがかわいらしく咲いていました。当時は、ヒマラヤの青いケシに人気が集まって皆さん素通りでしたね。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_1835512.jpg

その後、2000年に道内の種苗会社の見本園を訪れたときに再び、ヘデリフォリウムに再会しました。見事に咲いていて、北海道でも冬越が可能なことと種子で簡単に増やすことを知りました。早速種子を入手して京極に植え始めました。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_18401122.jpg

2004年には見事に咲き出しました。ヘデリフォリウムは、秋咲きで開花は9月末頃からでその時期は葉がありません。開花盛期になると葉が出始めてそのまま越冬します。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_1845142.jpg

球根はかなり大きくなって、京極では人のげんこつ位にもなっています。そのため、コトネアスターなどが茂っていても元気に開花します。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_1847436.jpg

少々の雑草にもめげずに頑張って今年も開花しています。一般のシクラメンとは異なり、球根は少し深めに植えた方がよいようです。花芽は地下を這うようにして出てきます。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_1850074.jpg

葉をつけたまま越冬して、5月の雪解け時でも葉は枯れることなく元気ですが、夏になると葉が枯れて秋の開花まで葉が出てきません。そのため、ついつい忘れて草ぼうぼうにしていまいますが、大丈夫。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_18525188.jpg

シクラメンの名前は、種をつける頃に花茎がくるくるとまわるようになる(サイクル)からとされています。普通のシクラメンは開花後に花茎を取り除きますが、原種シクラメンの場合はそのままにして種子を取った方がよいと思います。いつでも播種できて増やすことができ、2年目から開花します。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_18581681.jpg

ついでに、春先にアップしたコウムをもう一度。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_18592162.jpg

コウムは、雪解けと同時に、というより京極の場合は雪の下で開花しています。雪の多いようていでは、むしろヘデリフォリウムのほうが適しているのかもしれません。花は、コウムの方が丸くて少々大きいような気がします。北海道に適した原種シクラメンは、いまのところこの二種類が最も適していると思います。群落を作るくらい増やしたいと思っています。
シクラメン・ヘデリフォリウム_d0143719_1923996.jpg

by kunimayu2008 | 2010-10-20 19:07 | 球根植物

退職後に始めた2300坪の庭造り


by kunimayu2008